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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 新型冠状病毒退散祈願

2021/02/22

野津幌川の地理的特異点? (承前)

 野津幌川に局所的にみられたつづら折りの蛇行について、2月19日から昨日ブログまで鑑みてきました。かようなつづら折りがなぜ生じたか、私の推理をまとめると以下の2点に集約されます。
 ①熊の沢川や無名川を集めて谷を削り、小平野が拓かれた。
 ②泥炭層が川の上流域まで及んでいた。
 本件蛇行は①と②が重なったことによってできたのではないか。これが私の結論です。本件を地理的な特異点と表現する根拠として、特に②が合わさったことを挙げます。

 「札幌の泥炭地」です(末注)。
「札幌の泥炭地」『さっぽろ文庫77 地形と地質』
 「厚さ2m以上の区域」が薄墨で塗られています。野津幌川上流域のつづら折りに蛇行していた地点を赤いで囲みました。

 同じ一帯を色別標高図で俯瞰します。
色別標高図 野津幌川上流部 泥炭地
 標高10m未満から10mごと60m以上まで7色で段彩しました。

 泥炭地と聞いて私が抱く印象を言葉で表すと、“荒涼・茫漠たる原野”です。札幌の泥炭地の大半は標高10m未満の、しかも平坦な地域に分布しています。今でこそ市街地が広がっていますが、かつては“荒涼・茫漠”という表現に違わなかったでしょう。
 しかるに本件つづら折り蛇行の地点は内陸部で、標高17-20mと比較的高く、のみならず狭隘な谷間です。標高だけでいえば石狩川の上流域の高い地帯にも泥炭地は分布しているようですが、谷間的な地形という点では珍しいのではないでしょうか。特異点とした所以です。もっとも、私にとっては泥炭地が原風景にはなかったので、そのものが特異ではあります。シャーロック・ホームズ物や『嵐が丘』でしか知らなかった異国的世界です(2019.9.30ブログ参照)。とまれ、本件は泥炭地の一般的な分布からみると特異な地点と鑑みました。

 その野津幌川の谷間を眺めます。
市道下野幌線 青葉町4丁目から東望
 厚別区青葉町4丁目から東向きに望みました。下り坂の道が鉄道の高架をくぐった先に、野津幌川が流れています。その谷底がくだんの特異点です。

 厚別区に住んで30年余にして、私はたぶん初めてこの坂道を下りました。厚別区の古道であることも最近知ったばかりです。「下野幌線」という市道名にも、“古道感”が漂っています。この道を載せたのは、その“通じ具合”にも上述の特異点が絡んでいるような気がしたからです。長くなったのでひとまずここで終えます。

 注:二ツ川健二「軟らかい地盤の形成」『さっぽろ文庫77 地形と地質』1996年p.221から引用
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≪ 古道・下野幌線の弯曲ホーム野津幌川の地理的特異点?  ≫

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Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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