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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2019/11/06

東区シンボルマーク考

 昨日ブログに続き、札幌建築鑑賞会「大人の遠足」2019秋の編「街道をゆく…はじめにナナメありき?!」での私の説明に関して補足します。

 札幌市東区役所の「シンボルマーク」について、3点です。
東区民センター 東区シンボルマーク
 
 10月12日ブログで私は、次のように記しました。
 7区でスタートした政令市移行当時に作られたものです。雪の結晶で、「東」を中心に他の6区を表しています。
 東区の歴史を象徴するマークですが、最新の同区役所発行の「東区ガイド」(2019年2月第2刷発行)には載ってません。マスコットキャラクターの「タッピー」に取って替わられています。行政区がその後増えて、現在10区になっているのが響いているのでしょうか。


 これに近いことを「大人の遠足」でも述べたと記憶しています。
 補足の第一。
 このマークが決められたのは、正確には1977(昭和52)年です。「区制5周年」を記念して作られました。1972(昭和47)年の「政令市移行」の時点ではありません。
 補足の第二。
 デザインのモチーフについて、札幌市東区役所発行の『東区まち知るべ』2016年を以下、引用します(p.7、太字)。
 「緑」の中の「東」の文字は、豊かな自然に囲まれた東区を意味しています。また、周囲の6つの円は北国の雪の結晶を表すとともに、東区以外の6区(当時の札幌には7つの区がありました)とのつながりを深めながら未来に力強く発展することを意味しています。
 
 『東区まち知るべ』の記述は読んでいたのですが、私は説明をかなり端折りました。加えて、「『東』を中心に」というのは、私の主観が色濃く反映された解釈です。実際、図柄は「東」の字が中心に象られ、「周囲の6つの円」が当時の6区を表していることに違いはありません。「札幌」の近世から近代に至る歴史的成り立ちからみて「東区中華思想」(10月13日ブログ参照)は意味があると個人的には思います。ただし、このマークがそれを是認しているとは裏付けられません。公的にはあくまでも、他区「とのつながり」です。

 10月12日ブログに載せた東区シンボルマークの画像を再掲します。
札幌市東区シンボルマーク ピンバッジ1979年
 実は、これは1979(昭和54)年に入手したピンバッジです。当時私は札幌市東区に住んでいて、同区役所で貰いました。バッジに添えられた紙片には次のように書かれています。
 まわりにある6つの円は北国の雪の結晶で札幌市とあわせて他の6区を表わし、そのつながりを深めながら未来に力強く発展することを意味しているものです。
 私の札幌市東区観は、40年前からこんにちまで大事に持っているこのバッジに刷り込まれたのでしょう。「札幌市とあわせて他の6区を表わし」から、「(区)を中心」とした札幌市、という歴史認識を嗅ぎ取ってしまったのです。
 
 補足の第三。
 私の前述説明後段では、「東区ガイド」について「マスコットキャラクターの『タッピー』に取って替わられています。行政区がその後増えて、現在10区になっているのが響いているのでしょうか」とも記しました。これもまた、推測というか憶測です。
 札幌建築鑑賞会スタッフSさんが東区広聴係から資料を入手された際、同係職員の方から「ガイドマップに載せられなかった情報が『まち知るべ』にはあるので、両方見てください」との説明があったそうです。片方の資料だけで憶測が拡散されるのは同区の本意ではありますまい。と思い直しました。

 以下は補足の蛇足です。
 『東区街知るべ』1995年版(末注①)では、末尾に「シンボルマーク」の由来を次のように記しています(太字)。
 「緑」の中の「東」の文字は、豊かな自然に囲まれた東区を意味している。また、まわりにある6つの円は北国の雪の結晶で、他区とのつながりを深めながら未来に力強く発展することを意味している。

 「まわりにある6つの円」について、「東区以外の6区(当時の札幌には7つの区がありました)」という後年版の記述がありません。
 悪い癖で、私はまた妄想をたくましくしてしまいました。1995((平成7)年というのは、札幌市が9区(1989年に厚別区、手稲区が誕生)の時代で、さらに清田区の分区が決まった年です(末注②)。行政区が増えていく中、当時の担当者は「東区以外の6区」という本来の由来に遡るのを忌避したかったのではないか。苦渋が読み取れます。その後分区も落ち着いて10区が定着し、当初の解釈が復活した。しかし「札幌市とあわせて」は、消えた。
 ついでながら、当初から今も生きている「周囲の6つの円は北国の雪の結晶を表す」という説明は、疑問が残ります。「雪の結晶」というなら、むしろ全体の六華様を指すのではないだろうか。あ、でも雪の結晶はフラクタル(部分が全体と相似をなす造形)だろうから、「6つの円」も実はそれぞれに六華様ということか。

 東区シンボルマークは、真駒内公園の「中央橋」に遺る、このマークに似ているなとも感じました。
真駒内 中央橋 札幌オリンピックの跡
 六華をデザイン化すればおのずとこうなるか。

 注①:私の手元の2013年版、2016年版は『まち知るべ』だが、1995年版は『街知るべ』
 注②:札幌市清田区役所「清田区ガイド」2014年、年表
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Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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