FC2ブログ

札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2019/09/14

名古屋臨港線 八島踏切

 名古屋の臨港線です。
名古屋 臨港線 八島踏切
 正確にはJR貨物の「名古屋港線」というらしい。貨物専用で、高校時代の同級生T君(9月9日ブログ参照)によると、車両が通過するのはめったに見られないそうです。背後には東海道新幹線が高架で通じています。

 踏切の名前は「八島踏切」です。
名古屋 臨港線 八島踏切 銘鈑拡大
 この「八島」という名前が、現在の町名には残っていません。現在の町名は、踏切の手前が名古屋市中川区尾頭橋(おとうばし)、向こう側が同区露橋です。

 八島踏切の場所を現在図で確認します。
色別標高図 名古屋市中川区 「八島」 標高1m未満から1mごと10色
 標高1m未満から1mごと10色段彩、陰影付きの色別標高図で表しました。 
 黄色のを付けたところです。参考までに、名古屋城の位置を白ヌキ□、熱田神宮を同〇、JR名古屋駅を同△で示しました。
 色別標高図にしたのはもちろん地形を見たかったからです。真ん中らへんに、熱田台地が舌状に、というか象の鼻のように北から南へ伸びています。熱田神宮は鼻の先っぽ、名古屋城が鼻梁の一番上です。枢要な施設の立地条件が窺われます。名古屋城の北側は低湿地だったことでしょう。名古屋市と“郡部”を分かつ庄内川が流れており、その氾濫原だったを想わせます。徳川家康が「清洲越し」で名古屋城を作った(作らせた)のは、平時の平城とはいえ、要害的地形を読み取ったのでありましょう。

 話を「八島」に戻します。T君とは「この辺は昔、たくさんの島(状地形)があったんだろうなあ」と語り合いながら歩きました。前掲標高図の青色の一帯すなわち標高1m未満は、元は海だったと思います。実際、熱田神宮には近世、東海道の「宮の渡し」すなわち伊勢の桑名への海路渡船場がありました。象の鼻の内側の入り江は、年魚市潟ですか。桜田へ鶴鳴きわたる年魚市潟 潮干にけらし鶴鳴きわたる。入り江のもっとも奥まったところに鶴舞公園があります。鶴舞も原風景に由来するのかしら。
 熱田台地の西縁、象の鼻梁に沿って堀川が流れます。堀川は人工的水路ですが、T君の話ではこの西方に幾筋もの小河川が流れていたとのことです(末注)。「八島」の古地名は、それらの川によるデルタ地形を伝えているのかもしれません。

 ちなみに、臨港線はこの踏切から南の港に向かって徐々に盛り土され、高架線になります。標高1m未満から海抜以下の一帯ですからね。60年前の伊勢湾台風では文字どおり海になりました。
中日新聞1959年10月1日特集記事 地図は悪夢を知っていた
 画像は中部日本新聞(現中日新聞)1959(昭和34)年10月1日特集記事です(国土地理院北海道地方測量部本年1月31日開催「第16回北海道測量技術講演会会場での展示パネルから)。浸水域がピンク色に塗られています。この記事は、伊勢湾台風の高潮で被害を受けた地域が、その3年前に作られた「水害地形分類図」による予想とほぼ重なっていたことを報じたものです。
 地名は標(しるべ)だとあらためて思います。

 注:「中川区」の中川も、中小河川の網流に由来するらしい。堀川は地形的にみると、自然河川を改良した可能性もあろう。
スポンサーサイト



≪ 名古屋の碁盤割はなぜ、真北を向いていないか?ホームクラーク博士 馬上別離の訓言 ‘this old man’は誰のことか ≫

Comment

堀川は、名古屋台地の中腹部分にあり、人口的に作られた堀です。現在も、管理は河川事務所でなく、名古屋港の管轄だそうです。ぜひ、名古屋も考察いただけばと思います。
苅田修一

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: 名古屋 堀川

苅田様
ご無沙汰しています。
ブログを見ていただきありがとうございます。
> 堀川は、名古屋台地の中腹部分にあり、人工的に作られた堀
名古屋開城のときに人工的に開削したものだとしても、自然的な小河川が原形にあったのではないかと妄想してしまいました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
keystonesapporo

コメントの投稿

管理人にのみ表示する

Track Back

TB URL

Home

 

プロフィール

keystonesapporo

Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新記事

最新コメント

カテゴリ

閲覧者数(2015.9.4からカウント)

検索フォーム

ランキング

↑ クリックすると、ランキングが見れます。

月別アーカイブ

管理画面

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

最新トラックバック