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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2019/08/18

人は穴を好む?

 札幌建築鑑賞会のスタッフで市内を散策しました。「大人の遠足」2019秋の編の下見です。仔細は来月発行予定の会通信「きーすとーん」をお待ちください。

 下見で立ち寄った古刹の境内に立つお地蔵さんです。
古刹 お地蔵さん-1
 札幌軟石で彫られています。

 スタッフのYさんが、あることに気づきました。
古刹 お地蔵さん-2
 一体のお地蔵さんの台座に、“穴”が空いています。

 石を積んだように目地が切られていて、しかも開口部はアーチ型に組まれているのです。
古刹 お地蔵さん-3 アーチ型のトンネル
 正確にいうと、目地やアーチに見せかけて、穴が穿たれている。これは、通行するためのトンネルという体です。

 前掲画像に戻ると、このトンネルの上と下で台座の厚みが異なっています。下のほうが厚い。、厚みの分がちょうど、トンネルに至る坂道になっています。かなり急勾配の坂道です。これを上ってトンネルに達します。

 トンネルを抜けた先はというと…。
古刹 お地蔵さん-4 アーチ型のトンネル くぐった先
 台座の側面に達し、こちらも表面が少しだけですが削れています。どうも急峻な崖を下るかの様相です。いや、もしかしたらこちらが上りか。

 本件アーチ型トンネルを施したお地蔵さんは、並ぶ他のすべてが立像であるのに対し、唯一坐像です。
古刹 お地蔵さん-5 アーチ型トンネルの坐像
 だから目立つと言えば目立つのですが、私はYさんに言われるまでトンネルのことにはまったく気づきませんでした。

 いま「坐像」と記しましたが、これは「半跏思惟」という姿勢ではないでしょうか。
古刹 お地蔵さん-6 半跏思惟
 右足を左脚の上に載せているかのようです。京都・広隆寺の弥勒菩薩像みたいに。

 それにしても。
 このアーチ型トンネルは何でしょうか? いわゆる“胎内くぐり”ではないかと、私は想いました。通過儀礼というか、このトンネルをくぐったらご利益があるとか。

 それで思い出したのが、富山・高岡の大仏です(画像は2014年撮影)。
高岡大仏
 銅製の巨大な坐像の台座下が空間になっています。何やらありがたそうなモノが陳列されていました。それらを眺めて通ったらご利益がありそうな気配が漂ってもいました。ただし、不信心なことに何が陳列されていたか、ほとんど覚えていません。些少の喜捨はしたと思うのですが、これではご利益は期待できません。それでも高岡の方は大仏が巨大なので下に入れましたが、前掲お地蔵さんの場合は一寸法師にならないと無理です。お地蔵さんのトンネルは極小ですが、古刹自体には大きな山門があります。なんだかガリバー旅行記みたいですが、これをくぐったらいいことがあるかもしれません。

 もう一つ、それにしても。くだんのお地蔵さんは札幌軟石だけあって、組積造でしかもアーチを組んだところは、さすがです。
 それにしても、の三つ目。一人ではなく複数のスタッフで見て歩くと、視えなかったモノが見えてきます。あな、ありがたや。
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keystonesapporo

Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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