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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2019/04/11

りうご

 昨日ブログの答えです。コメントを寄せてくださった方、ありがとうございました。

 標題の「りうご」または「りゅうご」と読みます。『広辞苑』第5版1998年「りゅうご」(輪鼓・輪子)では次のとおりです(太字)。
 ①鼓つづみの胴のように中のくびれた形。また、その形をした物。細腰鼓さいようこ。立鼓りゅうご。②平安時代に行われた散楽の曲芸で、1のくびれた部分に緒を巻きつけ、回転しながら投げ上げたり受けたりするもの。後世は幼児の玩具とされた。立鼓。③紡績の紡錘つむに取り付け、これに調糸しらべいとをまとって回転させるもの。④紋所の名。玩具の輪鼓の形をなすもの。(後略)

 昨日ブログに載せた画像は、この会社の倉庫に付いています。
北海澁澤物流 商号
 「澁澤倉庫株式会社」のグループ会社の一つです。

 同社サイトの「社章の由来」によると、もともと創業者の生家が養蚕、藍玉の製造販売を営んでいたときの印で、創業家では「ちぎり」と呼んでいました。
 養蚕をやっていたということは、もしかしたら繭玉を紡ぐときに器具としての「りゅうご」を使っていたのでしょうか。ちなみに、同社サイトでは「澁澤家では『ちり』と呼んでいました」と書かれていますが、広辞苑によると「ちり」の項につぎのようにあります。
 ①織機の部分品の一。経糸たていとを巻く中央がくびれた棒状のもの。(後略)

 なお、広辞苑に載っている「りゅうご」「ちきり」の挿画は、▷◁ を90度回転させたカタチで、真ん中の棒線はありません。これに関連して、「小樽市における印しるしの現況報告-小樽市博物館歴史文化調査会報告2-」『小樽市博物館紀要』第19号2006年pp.33-44で、「旧澁澤倉庫」(同市色内3丁目)の印について、「読み」を「オビリュウゴ」とし、「摘要」に「糸巻貝を型取った。形が鼓に似ており、それに帯を入れた」と記しています。横棒線は、紡いだ糸を表象しているのだろうか。

 旧渋沢倉庫については、4月3日ブログで取り上げました。建物の画像を再掲します。
小樽 旧渋沢倉庫 真ん中の棟
 実はこのとき印のことにも触れたかったのですが、長くなるのと、印そのものを現認できなかったのでやめました。

 小樽再生フォーラム編『小樽の建築探訪』1995年には次のように書かれています(太字)。
 大屋根の妻壁には、大正4年小樽に進出した渋沢倉庫の社章■が付いている 

 ■のところにくだんの印が描かれ、「りうご」とルビが振られているのですが、残念ながら「大屋根の妻壁」にそのカタチは見つけられません。
小樽 旧渋沢倉庫 妻壁 拡大
 これは、どうやら再利用している商業店舗のマークのようです。 
 同書に添えられた建物外観の写真でも、同じマークが写っています。小樽で探し出せなかったので、札幌で「りうご」印を視認して何か得した気分になりました。

 「澁澤倉庫」について、私のもともとの認識は「渋沢栄一ゆかりの会社かなあ」くらいです。白石区で「りうご」の印を見たときも、「小樽の澁澤倉庫の関連会社かなあ」程度だったのですが、印を媒介してようやく渋沢栄一までつながりました。もっとも、渋沢栄一についても、“日本資本主義の原始的蓄積を完成させ、体現した人物”程度の先入観しかありません。

2019.4.17ブログに関連事項記述
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≪ 夕張のズイホク、ズイナンホーム▷|◁ を90度回転させたカタチの印 ≫

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Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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