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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2018/09/14

北海道百年記念塔の工事アルバムを見ながら、想う

 札幌建築鑑賞会通信(ニュースレター)の次号を来週末に発行する予定です。公式ブログも併せて更新し、秋の行事を案内しますので、お楽しみにお待ちください。
 10月に「大人の遠足」、11月に「札幌百科」を予定しています。「札幌百科」は、いわゆる座学の行事です。札幌の歴史にまつわる“その道の達人”にお話を聴きます。今回テーマにしたのは「北海道百年記念塔」です。

 先日、記念塔設計者の井口健先生に再びお目にかかりました。
 先生からお預かりした49年前の史料です。
北海道百年記念塔 建設工事アルバム 1969年
 1969(昭和44)年から1970(昭和45)年にかけて、塔建設着工から竣功に至る風景がアルバムに収められています。

 記念塔が建ちつつある過程の写真をつぶさに見るのは、私は初めてです。この写真一連は、これまでオオヤケに発信されたことはなかった思います。アルバムをめくっていたら、涙腺が緩んできました。年を取ってどうも近年、感傷的になりがちです。

 私が井口さんにあった翌日、記念塔のことがまた報道されました(北海道新聞9月11日夕刊)。
180911道新夕刊 百年記念塔
 記事は次のように締めくくられています。

 「道は解体を決めた」。
 私は断言します。これは明らかに、誤報です。

 北海道は9月12日、公式サイトで担当課が「ほっかいどう歴史・文化・自然「体感」交流空間構想(素案)に係る意見募集について」と題したページを発信しています。
 このたび明らかにされたのは、「構想」の「素案」です。ページに書かれているように、これから「広く道民の皆さんからご意見を募集し」、「今後、いただいたご意見を参考にしながら検討を進め」ることになっています。今月11日から道民への「意見募集」が始まりました。記念塔解体にかかる「構想」は、寄せられた意見もふまえて最終決定されるのです。

 もし前述の新聞報道のとおり「道は解体を決めた」のなら、この意見募集は何のためか。「記念塔を解体しないでもらいたい」というような意見は出す意味がない、ということでしょうか。結局、くだんの新聞社は、意見募集という政策決定過程を否定していることになりませんか。所詮、タテマエ、形式、アリバイ作り、ガス抜きだと。
 まあそれも、一つの見解でしょう。しかし、ならば意見募集という仕組みそのものを俎上に上げるべきです。「意見募集なんか、税金の無駄遣いだからやめろ」と、論陣をはってもらいたい。あるいは、「もう『道は解体を決めた』のだから、『記念塔を解体するな』という意見を出したって、意味ないですよ」とハッキリ告知してもらいたい。それくらい察しろって? いや、私のような“空気を読めない”人間には無理です。

 この新聞社は先に、9月4日夕刊で「百年記念塔 解体へ」と報じました。このときはまだ、まがりなりにも「解体」に「へ」が付いていました(9月4日ブログ参照)。それが一週間後の記事では、「解体を決めた」。
 念のため申し添えます。私が本日申し上げたいのは、記念塔解体の是非そのものではありません。伝えたかったのは、このような報道のあり方に悲しみを覚えたことです。かくして私は、アルバムを見ながら涙することに相成りました。
 前述引用の道庁サイトによると、意見募集は10月10日が締切りで、これに対する道の考えは11月中旬に発表される予定です。札幌建築鑑賞会の行事は11月上旬に開催します。
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≪ おもしろうてやがてかなしき小路かなホーム地下鉄東豊線駅のモザイク画 ≫

Comment

以前、この建物は朽ち果てるのを待つのがいい、とあなたは仰ってましたが、それに伴うリスクはどのようなものがあるでしょうか?

記事を読んでいても、「俺の美学どう思う?」的な感じで、自分に酔ってる感じしか無かったですね。

本当に維持したいのなら、例えば、署名運動で資金を募るとか、何か行動を起こされてはいかがでしょうか?

このサイトで「みんなわかっちゃいない!」とのたまうよりは建設的だと思いますが。

Re: タイトルなし

 海外在住者様
 コメントありがとうございます。と申し上げたいところですが、残念ながら以下、お伝えします。

 > このサイトで「みんなわかっちゃいない!」とのたまうよりは建設的だと思いますが。

 拙ブログで私が「『みんなわかっちゃいない!』とのたまう」ことは、これまでも今も金輪際ございません。ブログをお読みいただいて海外在住者様がそのように読み取れたと解するのはご自由ご勝手ですが、私が「のたまう」というのは事実に反します。
 事実に反するコメントを前提にして、個別の疑問質問にお答えすることはいたしかねます。他者の言述の引用は正確に、というか最低限、事実に反しないことがコメントのやりとりをするルールだと思います。
 keysotnesapporo

語弊があった事お詫び申し上げます。
失礼致しました。

自分としては、もし何かしらの価値を感じる物があり、それが失われる可能性があるならば、行動を起こされた方がいいのではと思い書いた次第です。

価値の基準は人それぞれですが、個人的にそれを否定するつもりは無いんです。ただ共有する難しさもある。現実的な問題もある。そこに向き合わずに訴えるのは厳しいのかなと思ってます。

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keystonesapporo

Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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