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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 新型冠状病毒退散祈願

2020/03/31

石の蔵ぎゃらりぃ はやし

 本日3月31日で営業を終えました。
石の蔵ぎゃらりぃ はやし 202.3.31
 この建物がある一画、北区北8条西1丁目はかねて再開発事業が計画されており、お聴きしたところ5月頃から解体工事が始まるそうです。

 建物は元質屋さんでした。腰折れ屋根の木造主屋は昭和初期、石造りの蔵は大正期の築と伝わります。質舗建築でこれだけの歳月を経た主屋と蔵が一緒に遺るのは、札幌では稀有です。たいがいは主屋のほうが新しくなっています。私が知る限り、本件より古い建物は知りません。本件も、一帯の火事で昭和初期に母屋が焼失して建て替えられたのですが、札幌軟石を用いた質蔵は焼け残ったと聞きます。

 1984(昭和59)年から建築家のKさんが事務所として再利用し、その後2002(平成14)年から林さんが主屋を喫茶店、石蔵をぎゃらりぃとして再生して使ってこられました。Kさんは札幌軟石などの歴史を生かした設計に携わってきた方です(2015.7.21ブログ参照)。建物はKさん、林さんと人に恵まれて第二、第三の生をはぐくみました。

 札幌建築鑑賞会で2000(平成12)年と2003(平成15)年に刊行した『さっぽろ再生建物案内』で紹介した本件建物です。
さっぽろ再生建物案内 初版2000年 北海道建築工房
ささっぽろ再生建物案内 第2版2003年 石の蔵ぎゃらりぃ はやし
 (上掲が初版2000年、下掲が第2版2003年 末注)

 林さんには、18年にわたりお店を続けてこられて、ありがとうございました。

 注:前掲書には石蔵の建築年を1930(昭和5)年と記したが、その後の聞取りなどにより伝大正期築とする。2008(平成10)年、札幌建築鑑賞会による札幌軟石物件調査「札幌軟石発掘大作戦」北区編で同会スタッフSさんにより、本件の大正期築を符合する史料も明らかになった。札幌市の「耐火構造分布図」都市計画北海道地方委員会1924(大正13)年調製で、本件石蔵所在地に耐火建物として彩色されている。
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Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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