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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2020/01/15

手稲山の山頂 ④

 手元にある札幌市手稲区役所発行の「手稲区ガイド」2013年版には、手稲区の位置を次のように記しています(太字)。
 手稲区は、市の北西部に位置し、南東は手稲山の山頂から新川にかけて西区と、西は手稲連山の尾根を境として南区・小樽市と、北東は北区・小樽市・石狩市と、北西はおたるドリームビーチのある小樽市と接しています。
 このたびのテーマを探るに際し資料を漁ったら、次のような新聞記事スクラップにも当たりました。北海道新聞連載「10区境界線を行く 2 西区と手稲区」2014年3月5日です。以下、一部を引用します(太字)。
 尾根に沿い、沢に挟まれて-。札幌市西区と手稲区の境界線は、手稲山の山中を曲がりくねりながら走る。市街地の場合、境界線の多くは道路に沿っている。では、山中は何が境目になっているのか。2月24日、極寒の手稲山に分け入ってみた。 
 両区にまたがる山頂に立ち、南の西区側を眺めると、羊蹄山。反対の手稲区側に振り返ると日本海が広がる。 


 おおまかには、かように手稲山頂=区界(をまたぐ、に接する)という認識が浸透しています。一方、昨日まで拙ブログで縷々述べてきたとおり、本件の山頂とは微視的にみると一等三角点の位置であり、すなわちその所在地は札幌市西区に属します。両区をまたいではいません。
 しかし、これは鬼の首を取ったようにいうほどでも、従前の既述に目くじらを立てることでもありません。1月6日ブログに記したように、「三角点と手稲山山頂、標高との関係性が、私には未知だった」にすぎないのです。このたびは自分がかねてモヤモヤ抱いていた疑問が、事実と論理でスッキリ解消した「だけのこと」といってよいでしょう。さらには、これを敵(かたき)にして、「手稲山は手稲区のシンボルだから、山頂はすべからく手稲区所在とすべし」などとも、思いません。いうまでもなく、シンボル性は局所的な山頂の所在地だけに規定されるものではありますまい。

 という前提のうえで、それでもあえて手稲山頂を手稲区とするには、これまでの理屈からするならば一等三角点の所在地を変えるのが確実です。といっても、点の位置そのものは絶対的ですから、このあたりの区界線を変える。これが、自治体を分かつ境界の線引きを変えるとなると大変です。富士山頂では、いまだに静岡県と山梨県の県界線自体が確定していません(末注)。これは永久に決まらないかもしれません。本件手稲山は札幌市域内の話なので、それに比べたら難しくなかろうと察します。 

 ところで、前述の道新記事には次のような記述もあります(太字)。
 おおむね稜線に沿っていた境界線は、標高約800mで大きくそれ始め、北東に延びる。出発前に推測していた境界線は稜線に基づくという仮説は崩れた。
 境界は急斜面に挟まれた沢に向かう。


 書かれていることを色別標高図で補足説明します。
色別標高図 手稲山 手稲区・西区境界線
 標高200m未満から100mごと10色段彩(陰影付き)で作りました。画像左下(南西)、黄色のを付けたところが手稲山頂(一等三角点「手稲山」の位置)です。手稲区と西区の区界を白抜き実線でなぞりました。区界線は手稲山頂から東へ、「おおむね稜線に沿って」通じています。標高838mの山(いわゆるネオパラ)を過ぎたあたりで沢に沿って下り始め、「北東に延びる」。標高600mから400mにかけて、小さな尾根や沢を上り下りします。色分けでいうと黄色から緑のあたりです。そして赤いを付けた地点に達します。標高595.2mの三等三角点です。点名は「手稲峰」。区界線はさらに北東へ沢伝いに延び、標高454mの尾根を迂回するように湾曲して市街地に至ります。
 記事は、「なぜ稜線から沢沿いに境目が変わるのか」と問いかけたのです。

 注)地理院サイト「日本の主な山岳標高」ページによれば、富士山山頂(最高地点)は三角点ではなく、「測定点」で計測している。
 ↓
https://ww.gsi.go.jp/kihonjohochousa/kihonjohochousa41139.html
 同ページの「日本の主な山岳一覧」では、静岡県、山梨県のそれぞれに「富士山‹剣ヶ峯›」が載っている。富士山頂(剣ケ峯)の三角点(電子基準点、二等三角点)の「点の記」では、所在地は「静岡県」と「山梨県」と両県が併記されているが、それぞれの県の市町村字名は無い。
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Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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