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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 新型冠状病毒退散祈願

2019/02/18

はじめに、ナナメありき

 uhb「みんなのテレビ」の「となリのレトロ」、込み入った話をディレクターさんが尺に収めてくれました。
 一応、おさらいしておきます。

 まず現在図から。
現在図 菊水歩道橋 六差路周辺
 水色の○で囲ったところが菊水の円形歩道橋の位置です。道路が三本交差し、六差路となっています。橙色でなぞったのが南郷通です。国道12号、36号とほぼ平行して通じています。これは南郷通が国道12号などのいわばバイパス的な意味合いで整備されたことによります(末注)。一方、黄色でなぞった道は、やや屈折していますが(それにもワケがあるのですが、措きます)、国道12号と36号を短絡的に結んでいます。
 
 ところで、円形歩道橋から南郷通を北(図上、左上)へ行くと、黒くなぞった道と直交します。普通の四辻の交差点です。また南(図上、右下)へくだっても、黒くなぞった道とはやはりほぼ直交しています。同様に、四辻交差点です。黒くなぞった道はいずれも、国道12号と36号とを短絡的に結んでいます。これは現在の地理的感覚からすれば、自然の成り行きといえるでしょう。つまり、国道12号、36号、南郷通が平行して通じているという条件下で、両国道との最短のルートを直交させれば、本来は四辻交差点でコト足りるはずなのです。
 しかるに、円形歩道橋のところのみ、道が一本余分に、ナナメに通っています。赤くなぞった道です。問題は、このナナメの道が「はじめにありき」だったことにあります。そのため、六差路というヤヤコシイ事態を引き起こしてしまったのです。橙色(南郷通)と黄色の道を先に作っていれば、あとからナナメの赤い道を敷くようなことは、なかったでしょう。

 注:『さっぽろ文庫58 札幌の通り』1991年、pp.178-179
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keystonesapporo

Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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