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札幌時空逍遥

札幌の街を、時間・空間・人間的に楽しんでいます。 胆振東部地震お見舞い

2018/09/12

地震で液状化する私の心

 このたびの北海道胆振東部地震について、私は“内地”の親戚知人友人から少なからずお見舞いの連絡をいただきました。同様の方は多かったのではないでしょうか。お気遣いに感謝申し上げます。
 感謝しつつ、いささかの疑問が頭をもたげました。内地の方が私にご連絡くださったのは、テレビなどで今般の地震全体の報道を知ってのことと思います。私の疑問は、画面に映し出される諸々の状況と、私自身に直接的な身辺の状況の差異に由って来たるのでしょう。「ありがとうございます。おかげさまで私は大したことありませんでした」で済む話なのですが、ある意味で希少・貴重な機会なので、あらためて考えてみました。
 電気が通じてテレビを見て私が衝撃を受けたのは次の三つです。
 ①震源地での大規模な山崩れ
 ②全道広域の一斉長時間停電
 ③局所的に起きた家屋倒壊や道路陥没

 これらが立て続けに報じられて、「北海道が大変なことになっている」という印象が全国、全世界の人々の脳裏にも焼き付いたのではないでしょうか。私の場合、直接的な影響は②のみですが、私にメールや電話をくださった方は①③をひっくるめてのご心配をされたやに窺われました。もちろん②は前代未聞のできごとで、その全道的な打撃は今もって計り知れません。が、こういうときだからこそ、情報のレスポンスは漠然と(ともすれば誇大になりがち?)ではなく、できるだけ仔細に表現したほうがよいと思いました。

 私は9月8日来、札幌市内で起きた液状化によるであろう被害の状況を伝えています(9月8日9日ほかブログ参照)。場所は清田区です。拙宅からは直線距離にして約5.2㎞に当たります。
 この場所の“惨状”については、連日マスコミでも報道されてきました。液状化の原因や背景も、専門家によって述べられています(9月11日ブログ参照)。管見の限りで、これらに“気になったこと”があります。

 たとえば、9月10日夜のNHKのニュース番組です。
道新9月10日夕刊テレビ番組欄
 「震度7被害の北海道 札幌で大規模な液状化 意外な危険性明らかに」と新聞の番組欄に銘打たれています。取り上げられていたのは清田区です。
 「意外な」危険性が今回、「明らかに」なったのでしょうか? 里塚などでの出来事は「意外」でしたか。もし「意外」と思った方は拙ブログ2016年9月8日をご参照ください。裏返しになりますが、「危険性」は今まで「明らか」ではなかったのでしょうか?

 番組で女性アナウンサーが「液状化というと海岸部(の埋立て地)というイメージがあったのですが…」と語っていました(末注)。今回は内陸部で発生ということで、「意外」だったのかもしれません。しかしこれも、拙ブログの冒頭に述べた「いささかの疑問」の一つです。たぶん、札幌でこの数十年間大地震を経験してきた人と、そうでない人との差異でしょうか。後者が圧倒的に多いとは思います。

 一方でこの番組では、男性キャスターが「実は、このようなこと(液状化)は日本全国、どこでも起こりうるのです」と締めくくり、液状化マップ(札幌市清田区を拡大したもの)を紹介していました。これがまた、私は引っかかってしまったのですねえ。
 日本国内に住むすべての人に国営放送(もとい公共放送)が注意を喚起するという意味では、至極妥当な結論かもしれません。ただ、これ(普遍可能性)が強調されることによって、清田区なかんづく液状化頻発地帯の局所特殊性が後景に置かれることを私は懸念するのです。
 「意外な危険性」と惹起して、実は意外ではないと落とす。私がときどき使う古語“マッチポンプ”の典型でしょうか。まあ「すうじ」(と読んで視聴率と書く)の世界では、やむをえない手法なのかもしれませんが。  

 「そういうオマエはどうなんだ?」という反問に、心したいと思います。曰く、まずは液状化マップを見て、どこが危険か確かめましょう。古地図や古写真で、地形がどのように改変されているか知りましょう、と。しかし、それで安易に判った気になるのも怖い。「オマエがこれまでブログで延々やってきたことではないか」と言われれば、返す言葉はありませんが。

 注:当該番組のアナウンサーやキャスターの発言は、私の記憶に基づく。
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keystonesapporo

Author:keystonesapporo
1991年から札幌建築鑑賞会を続けてきました。
逍遥する時空:札幌、歴史、地形図、地理、地誌、地名、地形、地質、軟石、石蔵、硬石、採掘場、煉瓦、サイロ、腰折れ屋根、地神碑、墓地、旧河道、暗渠、メム、古道、微地形、高低差、クランク、境界、橋、歩道橋、電柱、バス停、踏切、古レール、神社の玉垣、小祠、二宮金次郎、戦跡、古い樹、河川網図、都市計画図、住宅地図……

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